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■おはなし


 詩音の部屋で横たわるからだがひとつ。
 誰だ?

 ――いったい誰がこんなことをしたのか――

「お姉……」

 とてもじゃないが正視できない。
 いっそ凄惨とすらいっていい姉の格好は、
生まれたばかりの瑞々しい肌を晒していて
まるで寝相が悪いのだというように手足を
投げ出しているといったものだった。
 体液が飛び散ったさまは、さながら
乱れきった後のようだが瞼を落とし
微動だにしない姉は美しくもゾクゾクと
背筋をつめたくさせる。

「せめて、安からに……」

 詩音は白いハンカチで、よだれを垂らしながらもどこか艶っぽい姉の顔を覆う――

 あとは、現場を残すだけだ。

 まるで自分が雛見沢によく来たりする某カメラマンのようで、
たぶんそれを上回る使命感にかられていた。





「……なにやってんの? 詩音」

「あ、あら、目が覚めたようで」

「さっきからブツブツとウルサイんだけど」

「いえ、ちょっと内容の紹介をと」

「……なんの内容よ……」

「それはもちろん、
 こう、あらぬ方向に手足を投げ出し、
 みだれたお姉の顔を
 白い布で隠してフィルムに収めれば、
 のちのちいろいろと遊べるのでは? と」

「…………」

「…………」



 ――その後、詩音は彼女は○だとあらためて思った。





※一次作品元とはいっさい関係がありません。
※しかも作品内ともあまり関係がありません。

charonが遊んだだけです
本編は高城十和さんが書いていて直球エロです。
ご安心を。