最近ときおり検索ワードで吉里吉里使いさんがいらっしゃるようなので利用してるのでたまにはちょっくら還元。
といっても講座類は他のページが大充実しているので痒いところに手が届けば……と。
ご存知かと思われますが吉里吉里はある程度独自の製作のノウハウが構築できます。フォルダを読み込ませる命令を組み込みファイル管理をやりやすくして、さらにスクリプト内でコメントと一緒に書いておくというもの。
製作は長丁場になりますので管理等は重要です。
で、いがぐりの例を説明します。
デフォルトのフォルダ構成に以下の命令でつけたします。
[iscript]
Storages.addAutoPath('image/SYS/');
Storages.addAutoPath('image/TR/');
Storages.addAutoPath('image/EV/');
Storages.addAutoPath('image/EG/');
Storages.addAutoPath('bgimage/BG/');
Storages.addAutoPath('Sound/SE/');
Storages.addAutoPath('Sound/VOICE/');
Storages.addAutoPath('Sound/SYSSE/');
Storages.addAutoPath('scenario/COF/');
Storages.addAutoPath('scenario/SCENE00/');
Storages.addAutoPath('scenario/MAC/');
Storages.addAutoPath('scenario/OTH/');
[endscript]
これが現在のいがぐりのプロジェクトフォルダ構成となっています。上からイメージでも主にシステムに、TRは立ち絵、EVは一枚絵、EGはエロ以外を分けたほうがいいっぽ……ってことで最近増設w
でまあ、全角でもいけるのが吉里吉里のいいところですが、半角なのは「かっこいいから」ってのとファイル名の頭にたいがい着いていたりします。あと安心する。なんか。
で、コメントとスクリプトは下記な感じ。
;//#涼音#(眼帯装備)
[tr_c sto="TR01G_01"]
[pv char=涼音 voice=S1_01_001]
【涼音】[r]
「おきゃくさんこってますねぇ〜♪[r]
とん、とん、とんとん、んっしょ、んしょ」
[ps]
*|
――ね? これが1まとまり。
ちなみに声優さんにそのまま送りつけている段階はボイスにナンバリングがしてありません。(後でチェックの際にエディタのマクロ使ってやります)
あ、マクロっていやぁ、私はマクロ厨なのでスクリプト本体にデフォルトのKAGタグがくっつくことは[r]とかぐらいです(笑)
あとはまぁ、同じとこにいれる機能なら後からまとめられるってことでしょうかw
たいがいがマクロを通しているわけですが、理由があります。
以下はアマゾネス企画まで現役で、上記の[ps]のとこにあったマクロです。
[macro name=pp]
[p]
[ws buf=1 canskip=true cond="kag.autoMode>=1"]
[stopse buf=3]
[stopse buf=5]
[bgmopt volume=100]
[er]
[endmacro]
やっていることはクリックされたら「ページをめくる」「音声を停止する(condで『オートモードのときは音声再生終了まで待つ!』)」「BGMを元の音量に戻す」「メッセージレイヤークリア」って感じ。
この「cond="kag.autoMode>=1"」がいい感じ。
無いと音声が再生して、クリック待ちになったらオートモードの設定されている速さで送られてしまい最後まで音声が鳴りません。
condは敷居の高いTJS言語が読め、簡単な[if]〜[endif]の動きをします。用途が多いのは自分で作ったフラグの評価だと思いますが、場合によっては現在の吉里吉里の状態で動作するかどうか、なんてのが必要です。したがって以下の命令なんかを覚えておくと便利です。
"kag.skipMode<=1"(スキップしてねーと評価したら実行)
"kag.userChSpeed==0"(テキストの表示速度がノーウェイトのとき)
"kag.autoModePageWait==0"(オートモードの待ち時間がないとき)
"kag.se[2].volume2!=0"(バッファが2の効果音声の音量――[gvolume]のほう――がゼロではないとき)
"kag.onChNonStopToPageBreakItemClick(kag)!=0"(ページ末まで一気に表示する、がONのとき)
とまあ、なんとも便利なものなのです。
ようするにTJSできりゃあ問題ないわけですが、私、charonなんかは相当いじくりまわした現在に至っても、いまだになんとか読めてきた気がするって程度ですw
時間かけてな。
まぁ、とくにマクロに組み込んだほうがいいcondは、やっぱりスキップ中とかオート中を判別させたりすることが多いと思います。
なにより可読性があがるので声優さんにそのまま台本と嘯いて渡せるのです(爆)
マクロ厨万歳。
ウチで使ってるマクロです。
;●ルビ
[macro name=rb]
[ruby text=%r]
[ch text=%t]
[endmacro]
;●傍点
[macro name=u]
[ruby text="・"]
[endmacro]
使い方。
[rb r="しょくしゅ" t="万能多肉茎"]
傍点をつけたいところに「[u]い[u]ま[u]だ!」
――って感じにするわけです――
本来吉里吉里ルビはいまいちというか、デフォのルビ命令じゃ(二文字の文字列の)真ん中にくっつけるのは至難の技なんですけど……じつはテキストはすべて一個ずつchタグがつけられてる内部処理がされているわけなので、「ch=」で複数の文字をひとつの文字として扱い、その中央からルビ振ってね! っていうマクロです
。
それでも長いルビを使ったりする場合、狙った表示にするには、たまに半角スペースや全角スペースで調整する必要があるんですけどねw
ま、デフォよりは使いやすくなります。
あと傍点は、もう小説からゲームを書くようになった人間には本当に欠かせないと思うのでよく使うはずです(笑)
ええ、まじで。
さて、いかがだったでしょうか?
ある程度触った人向け、玄関からちょっと入ったところでつまづいた人なんかを対象にした軽い講座でしたw
さぁ、これでカッコイイルビをさりげなくつけて他人に見せびらかして快感を得よう!
ところで漢砲から使ってるシステム、ボタンとボイス周辺をかなり拡張してあります。しかも今後の基幹として使えるようにガチガチに組みました。それがもとでバグったわけです。
まだまだ勉強不足で申し訳ない。
そして……デバックちゃんとせんといかんなぁと五臓六腑に刻み彫りました。
※作品にはあんまり関係ない副産物です。
※上にいくほど新しくなります。
盲楚の姫より、「ライネ・ロート・バイエベルク」
の絵師いわさきの書きおろし壁紙です。
※注 この絵はゲームの内容とは異なります。